童具館 和久洋三先生とお会いして! 「かずの木」のできるまで
ゴールデンウィーク開けて、7,8年ぶりに童具館の館長で、芸術家の和久洋三先生にお会いしてきました。80歳を過ぎても、お元気で、見識の深く、気さくにいろいろなお話しして下さり、3時間があっという間に過ぎ、大変楽しかったです。70手前の私の方が、すっかり衰えているなと反省し、非常に大きな刺激を受けてきました。
お話の中で、最近一つ謎が解けたとレジメを見せていただきながら、話を伺うことができました。賢い方は、いくつになっても謙虚に物事を捉え考えていくんだと感心させられました。
先生は、水道方式の算数の提唱者の遠山啓先生(私もずいぶん遠山先生の算数・数学は勉強させていただきました)とも交流を持たれ、遠山先生の数を具体物をタイルに置き換え、学習を進める方法(これを語るとこれだけで大変な時間が必要です)で、そのタイルを、枠先生は、平面のタイルを立体に置き換え、「数の木」という積木を考えられ商品化しています。
さらに興味深いのは、先生が書かれている本にもたくさん遊び方が紹介されていますが、それにとどまることなく、子ども達が独自に遊びを作り出すことができる点が素晴らしいところです。
また、遊びに対する親の関わりかたも言及されていますので、そのポイントを私見も含めて少しご紹介します。
★ 玩具の与えかた:おもちゃを買って与えるというのは、論外です。お母さんお父さんが一緒に楽しみましょう。そして、その積木の与えかたも、先生は、「一番最初は子どもと一緒に開けて、どのさらにどんな形が入っているか見較べて下さい.....」
★ 見立て遊び 積木はだれにでもなる
お話作り 一人で積木を自由に扱うことができずにいるときは、大人が積木を使ってお話をしてあげて下さい。小さい積木が子ども、大きい積木はお母さん、さらに大きい積木はお父さんという具合に。
★ ほめること・まつこと・教えないこと
「遊びの時の言葉掛けで大切なことは、褒めること。そして、進んでくると、『これ、なあに』と聞いてあげること」(子ども達の想像はどんどん広がります)
*これは、こうすればいいのよ!ダメダメ、そんな置き方しちゃ!などと、大人が子どもに遊び方を強要しないこと。そして中々できなくても、「じっくりと褒めながら待ってあげましょう」
★お母さんは、先生にはならないで!
前述とも重なりますが、「遊び方を教えないで下さい。」もちろん叱るのも。お片付けも、遊びの一つの過程だと私は思います。そのまま残せる余裕があるのなら、すぐにかたづけず翌日にその続きができることも大切ですし、それができない場合は、必ず、一緒に楽しんでお片付けをする工夫をできるお母さんになってほしいです。
★ 遊びに興味を示さなくなったら
一時夢中になって遊んでいたのに、見向きもしなくなるときがあります。そんなとき、せっかく高いお金をかけたのにと思わないで下さい。まず、木のおもちゃは、2世代は使えます。そして、親が書いた積木への落書き(お絵かき)それを子どもが見て、これお父さんが書いたんだよ。といってあげてみて下さい。お父さんの遊びが今、子どもとつながっていきました。 また、遊びたくなるときは必ずあるものです。
枠先生は、「数の木に見向きをしなくなったとき、お子さんの目に触れないところにしまってみて下さい。年齢を選ばない童具なので、数ヶ月経ってから、違う遊びをしたり、それまでできにくかった遊びが簡単にできたりします」
* メルカリで打ったりしないで下さいね。
今回は、童具館の「数の木」を通して、おもちゃとの関わりかたを先生の考え方を中心にお届けしました。
▼ご興味をお持ちの方はこちらより、KoKoRoで取り扱っているおもちゃをご覧いただけます。
https://kokoronomado.jp/pages/feature